三年ぶりの中年三昧(FSSラジオ)

2018/07/15

もうだれもおぼえてはいないと思いますが、ネットラジオ(ポッドキャスト?)の「進まない!中年三昧」を3年ぶりにやるということですよ。
Xデーは、1週間後……7/21(土)。
時間とかは未定ですが。まあ昼から夜の間でしょう。たぶん。
なにか揉め事が生じたら後日の配信になるかもしれませんが。

気になるテーマは「ファイブスター物語を語る(仮)」ということでね、なにをするのか具体的に記しますと、みんなが愛してやまない永野護氏のエターナルコミック「ファイブスター物語(FSS)」のことをひたすら語り倒します。ヤマガタ氏が主に。

俺もラジオ収録の場にいることはいると思いますが、たぶん「いよっ」とか「そいっ」などの合いの手だけ入れてると思います。
なにせ俺がファイブスター物語でおぼえていることと言ったら、

 ●ファティマはかわいい
 ●アマテラスは最初チャラい兄ちゃんに変装(変身?)していて紛らわしい
 ●ナイト・オブ・ゴールドの持ってる刀にちんこが彫られてる

これぐらいです。
まあ、今回の配信ではFSSを読んだことがない人、なんとなく敬遠している人に向けた啓蒙活動の面もあるとかないとかいう話なので、FSSに興味のない人もある人も、とにかく聞いてみればよいのではないかと思います。

なんとなく過去の中年三昧の配信を何話か聴き返してみましたが、本当にひどい。
なにがひどいって、必ずだれか(主にスーパーログ)が似ていない強引なものまねをやりはじめ、テーマが崩壊するというパターンをまるで伝統美のように踏襲しているのです。
なので今回は「ものまね禁止」という鉄の掟を設けました。やったやつは罰金。
それでも当日、もしものまねを敢行する者が現れたなら、こいつは罰金をものともせずに己を貫く……そんな芯のある男なのだと理解してください。
俺は最大限ものまねと気づかれないように巧妙なものまねをねじ込んでいきたいと思います。

あと次の夏コミのrandam_butter新刊の宣伝もさりげなくねじ込む気満々です。(これについては近日、別途告知します! けっこうがんばったですよ)

いつもの

2018/06/03

なんかこう、ええ、いつものように遊んだゲームのこととか、遊べてないゲームのことを書きますよ。

■PS4「ゴッド・オブ・ウォー」
シリーズを通してプレイしてきた身としては、もうクレイトスさんの物語はGoW3で綺麗に終わっていたわけで、ていうか、たしか最後すごい勢いでクレ様消滅していたような記憶があるんですがどっこい生きてたイン北欧の地。
今ふうにオープンワールドになり、TPS的な視点になり、声優は玄田のオジキじゃなくなり、なんかやたら目付きの悪い息子までいて、親子の絆を描くとかハートフルな路線の気配。あの触れるもの皆切り裂いては臓物をぶちまけさせ、エロいミニゲームで大量の経験値を奪取していたハードコアなクレ様あってこそのゴッド・オブ・ウォーだったわけで、オイオイ今回だいじょうぶかあ? などと小賢しい心配をしていましたが、すべてが杞憂。バロンズゥをもってきたジョナサンに土下座する伊佐未夫婦のレベルで余計な心配でした。俺、包容力ってのあるほうだからさ……

戦闘は死ぬほど面白くて永遠に戦ってられるし、北欧神話をベースにしたストーリーは思った以上にハマっているし、中盤でアレをアレするところは燃えるし、息子の成長にホロリときてしまうし、シリーズお約束のゲーム中の読み込み・ロードとかが一切ない快適すぎるプレイも相まって、文句なく最高でした。今年最高のゲーム体験。今までゲームやっててよかった! と思えるゲームの中のゲーム。
個人的には、GoW1で超でかい巨人がまるまるステージになってるとこが好きだったのですが、今回も似たようなステージがあって満足。神話的。とにかく巨人が出てくれば神話的。エピック。

DLCは予定されてないらしいですが、正直次作まで待ちきれないのでなんか出してほしいです。喜んで金を出す。


■ニンテンドーSwitchのJ.Bハロルドシリーズ
いったいどこの誰に向けたつもりなのか、とうとう三作目の「キス・オブ・マーダー」までリリースされましたよ。
「ヒャハーッ、こんな化石なみの古ぼけたテキストアドベンチャーゲームなんぞ、今どき買うやつなんざどこにもいやしねえぜーっ!」
「いるぜっ、ここに一人なっ!」
という小芝居を行いながら毎回購入しています。
コマンドの総当たりとか、大好きだから……。
ちまちまと執拗に聞き込みを続け、いろいろ容疑が固まると、ジャドから「よし、やつを問い詰めてやれ」という問い詰め許可が出ます。するとJBは完全なる問い詰めマシーンと化します。
ただ、なぜかJBは理論的な追求が苦手らしく「何を知っている?」「何を隠している?」「何を見たのか?」「誰に頼まれた?」という質問を脈絡なく繰り出すことしかできないので、もどかしいことこの上ありません。
あと以前くまなく調査したはずの場所を後日ストーリーが進んでから再び調べると重要な手がかりが見つかる(ノーヒント)っていうのは勘弁願いたい。
そこも含めて古き良きアドベンチャーゲームと言えましょう。ミニゲームだとかやりこみ要素だとかは一切ない、男らしい仕様です。


■スマホゲー「ダンジョンメーカー」
話題のゲームには後先考えず手を出していくスタイルでいこうと思っていますが、そういう感じで気軽に遊んでみたらいろいろとマズいことになる魔のゲームでした。こんなゲームが無造作に300円かそこらで遊べるのだから、すごい世の中になったものです。
魔王を選択して、罠やモンスターを配置してダンジョンを構築して、大量に攻め寄せてくる人間の勇士を迎え撃つタワーディフェンス的なゲームですが、何度も繰り返し遊びたくなる要素が絶妙で、本当によくできていやがる。悪魔的な完成度といっても過言ではありますまい。
とりあえず7人ばかり用意されている魔王が全員巨乳キャラであるという部分に底知れぬすごみを感じました。小賢しい男性キャラなんぞが入っていたらここまでのヒットになっていたかどうか……。※なっていたと思います
いろんなモンスター娘が超豊富に用意されているのも素晴らしく、勇士(当然のようにぜんぶ女の子)のやられ姿も含めてドット絵の仕事がものすごいレベル。ありがとうとしか言えない。
魔王メリエール(氷属性の人魚姫っぽい人)使用で、普通の難易度で340日生き延びるところまではいきました。340日目のボスで綺麗にブチ殺されましたが。
気がつけば時間が無制限に溶けていく魔のゲームなので、しばらく封印したいと思います。


あとDetroit: Become HumanとかLife is Strangeもやる。積み上がっているもろもろを片付けて没頭したい。

アニメじゃなくはない

2018/04/08

今期は俺にしてはかなりアニメを観まくったので、所感を記しておきます。

■だがしかし
なにやら評判はきいていたものの、絵柄がどことなく安永航一郎を彷彿とさせるため、すんごい下ネタをぶっこんでくるドギツい作品なのではないか……などという勝手な思い込みで敬遠していましたが、ものすごいおもしろかったです。思わず1期2期ぶっ通しで視聴しました。
ほたる役のたけたっつぁん(※)があまりにもハマり過ぎていて、とにかく気持ちよく楽しめました。好きなシーンは、さくら大根食べながらエセ関西弁を連発するところです。何度も繰り返し見てしまうでこれ……なんかわからんがたまらんでこれ……。
こんなに関西弁に感銘を受けたのは、そう……今はなきCOMICジャンク1号の冒頭のナニワ金融道のカラーページでムショ帰りの男に抱きついた女が発していた「モォーッ! こんなにボッキーノしとるんやん!!」という言葉を目にして以来です。

ほたる 

あとむしょうに駄菓子が喰いたくなり、帰宅時のスーパーで見かけた「よっちゃん(いか)」とか「タラタラしてんじゃねーよ」とかを買ってしまいました。
どちらも単体で食べると普通にしょっぱくて、これぞまさに容赦ない塩分の味……いや、塩分だなんだと小賢しいことを考えることのなかった子供時代の味、か……と、そんな感慨を噛み締めながらもしゃもしゃと食べました。

※たけたっつぁん……声優・竹達彩奈さんの勝手な愛称


■宇宙よりも遠い場所
タイトルからして宇宙の果てを超えた別の銀河とかへディアスポラするSF的な話かと思っていたのですが、女子高生たちが南極へ行くという話でした。
これが最後の最後までやたらいい話揃いで、ときおり号泣しながら視聴しました。
若いみそらではるばる南極まで旅している彼女たちに比べ、生まれてこの方海外にすら行ったこともなく、薄暗い部屋で半裸になって転がりながらテレビを見ている我が身を振り返ると、また少し泣けました。
なんかもう、ほんと……ボッキーノがどうとか言うとる場合やないで、ほんまに……。

■ゆるキャン△
今期期待の涅槃枠として観たのですが、期待通りの涅槃アニメでした。心安らかに、永遠に観ていられるアニメです。
あとなんかキャンプ道具ほしくなる。コッヘルとかランタンが、わけもなくほしい……。
ところでOPアニメがスタイリッシュすぎて、スタッフの氏名がまったく読み取れませんでした。監督の名前だけは長時間表示されるのでわかりましたが……。
余談ですがアニメのOPでは、よく監督の名前がやたらでかでかと表示されますが、あれは監督自身が指示してやらせてるんですかね。これがかの有名な、じこけんじよく……ってやつなんですかね。
そんなことを考えるとなにやらもやっとした気持ちになる今日このごろです。
ちなみに、俺の中でOP内監督の名前表示がでっけえナンバーワンアニメは「ヤマノススメ」です。
下手すると作品タイトルよりもデカいっていうね。

■からかい上手の高木さん
今世紀最高の「お前らもう付き合ってるだろ!」枠であり、何度となく「お、お前ら……もう付き合っちまえよ……!」と中学生のように絶叫しながら視聴しておりました。
それにくらべて俺の中学生と言えば、まさに暗黒時代という四文字熟語がぴったりくるような有様で、もっとも女子と触れ合った思い出が、中1のバレンタインデーの日にどこかのクラスの女子に廊下に呼び出され、おもむろに「これ、あんたのクラスの高橋くんに渡して」とチョコの運び屋を仰せつかったこと……っていうね。漫画の世界だったら、しぶしぶ頼みを引き受けたはいいものの、うっかりチョコをなくして、学校中をかけずりまわったり不良とバトルしたりした末になんとか無事にチョコは高橋くんの手に渡るも、高橋くんは長い髪をキザったらしくかきあげながら「フゥ……困っちゃうんだよねぇ、ボクはチョコなんて好きじゃないのにさ。またゴミが増えちゃうよ」などとのたまいながらチョコをゴミ箱に捨てるのを見て俺は激昂して殴りつけるも、たまたま居合わせたチョコ輸送の依頼主の娘がその現場を目撃し、俺にものすごい罵倒を浴びせてきたりするわけで、まあとにかく、なんというか、もうボッキーノどころじゃありませんでしたよね。

■機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
精神の平衡を保つのに最適と言われる「クェスが撃ったビームで蒸発するアデナウアー・パラヤ」を見るためだけに視聴。
アデナウアー 

いやー、あいかわらずいい蒸発っぷりですよ。
横顔を見せつつも、なんかこの両腕の角度がね、もう芸術的としかいいようがない。最高。アデナウアー・パラヤは、もうこのポーズで消し飛ぶためだけにこの世に生を受けたと言っても過言ではありません。アニメ界にそこそこいる蒸発芸人の中では他の追随を許さない存在でしょう。
ちなみに左側で見切れてるのは、なんか一緒の艦にいた艦長みたいな人。彼もいい味出してる。

■AKIRA
精神の平衡を保つのに最適と言われる「鉄雄の肉で潰されるカオリ」を見(以下略)
カオリ 

あまりうれしくない感じ(非ボッキーノ)とはいえ、作中で唯一おっぱいを披露してくれたカオリに対しこの仕打ち……今見てもやはりひどい……ひどすぎるよ!!(圧死するシーンをコマ送り再生しながら)
もういい加減、映画の中のセリフをほとんど記憶するぐらいに何度も何度も繰り返し観ているのに、どうしてこうAKIRAはいつなんどき観てもおもしろいのでしょうか……。
もう今期のアニメだとか次にはじまるアニメがどうこうとかどうでもよくて、もう一生ずっとAKIRAだけ観ていればいいんじゃないのか……。でもおっぱいとか、うれしくもしょうもないお色気成分がないから、やっぱり他のアニメも観ます。

あ、あと書き忘れてましたが「メイドインアビス」も観ました。クオリティが信じがたいほどに高くて超おもしろかったので二期が死ぬほど楽しみであり、劇場版も観にいく。

そして「ポプテピピック」も観てました。仕込まれたネタに毎回毎回ぶったまげながら……。

うそつきの猫

2018/04/02

毎年、ぼくは四月になるとアオタンのことを思い出す。
正確には四月のはじまりの日――エイプリルフールになると、アオタンが「うそだよ」などと言いながらひょっこり帰ってくるんじゃないかと思ってしまう。
アオタンが死んでもう何年も経つけれど、きっとこれからもずっとそうなのだろう。


アオタンというのは、ぼくの家で飼っていた猫の名前で、右目のまわりの大きなぶち模様が、まるで喧嘩で殴られてできた痣のように見えることから父さんがそう名付けた。ぼくと姉さんは単にアオと呼ぶことが多かった。
ぼくとアオタンは同じ年に生まれ、ほとんど兄弟のようにして育つ。アオタンはおよそ愛想というものがなく、人に懐くということをしない猫だったけれど、ぼくが泣いているときだけはしぶしぶという感じでそばに寄り添い、ふさふさの毛につつまれたお尻をぴったりとくっつけてくれた。


あの頃、ぼくはよく泣いていた。
主に、口が悪くて乱暴な姉さんによく泣かされていた。二つ歳上の彼女に、ぼくはほぼ毎日泣かされていたと思う。おやつを取られたり、お気に入りのおもちゃを壊されたり、ゲームのセーブデータを上書きされたり……そんな数々の暴虐にさらされて、涙ぐみながら鼻をすすると「うぜっ……泣いてんじゃねーよ」などと言われながら頭を小突かれ、またぼくは泣いた。
部屋のすみに小さく座り込み、涙でひりひりする目尻をこすっていると、膝の横が少しだけ温かい。見れば、いつもの仏頂面をしたアオタンがぼくのすぐ横に座り込み、ほんのちょっとだけお尻をくっつけているのだった。ぼくが手を伸ばし、そっとその背中をなでると、なにが気に入らないのか、アオタンは必ずにゃーと甲高く鳴いて、いずこかへと去っていく。


姉さんが中学生の制服をまとい、ぼくが泣かされる頻度がこころもち少なくなったころ、少しずつアオタンの眠る時間が多くなっていく。それに比例して、父さんがアオタンを病院に連れていく回数が増えていった。
ぼくが小学校を卒業して、中学に入る前の春休み。三月の最後の日のことだった。
いつものようにアオタンを病院から連れて帰った父さんは、ぼくと姉さんに、とても真剣な声音で告げた。
アオタンが何年も病気を患っていること。
それは腎臓の病気で、今まで生きてこれたのが奇跡的なのだということ。
けれども、それがもう、限界なのだということ。
だから、せめて今夜はずっとそばにいてやりなさい、と父さんは言う。

ぼくは、そんなのは嘘だと思った。
いつものようにアオタンはすやすやと眠っている。さわると、ふわっとした丸い背中がゆっくりと上下していた。
こんなに柔らかで、温かいのだ。息をしているのだ。
ぼくはこのときまでフィクションの中にしか死は存在しないのだと思っていた。あらゆる物語……漫画やアニメの中ではごくありふれたものとして語られるそれは、ぼくからもっとも縁遠いできごとに違いないと、心のどこかで信じていた。
だから、うそだよね?……と、ぼくは言ってみた。
けれど、首をゆっくりと振る父さんの目はとても悲しげで、姉さんはうつむいて黙りこくったままだった。


その夜、ぼくと姉さんは、猫用ベッドの上に寝そべるアオタンを見つめながらすごした。
もう餌を食べることもせず、好物の煮干しふりかけにすら見向きもしない。一度だけ、弱々しい足取りで猫トイレに行き、またよろよろと戻ってきた。そのまま寝床で静かに目を閉じ、こんこんと眠るその姿を見ていると、ぼくの目から自然に涙が流れ出した。
なんだろう、これは。
姉さんに意地悪をされたときに泣かされて出てくる涙とは、なにかが根本的に違っていた。胸のあたりがやたら苦しくて、痛くて、少し寒い。
心がつぶれる、と感じた。
ぼくは自分の身体を両腕で抱くようにしながら、うずくまった。
こんなの、とても耐えられない、耐えられるわけがない、と思った。


ふと、ぼくの足にやわらかくて暖かいものが触れる。アオタンがいつの間にか寝床からやってきて、ぼくにお尻をくっつけているのだった。
アオタンはいつものように退屈そうで、いかにも面倒くさい言わんばかりの不機嫌顔をこちらに向ける。
そして、なんと言葉を発したのだ。
「やれやれ、いつまでも泣きべそかいてるんじゃねえぜ」
その思いのほかしぶくて低い声に、ぼくはぎょっとする。
いま、なんか、まるでアオタンがしゃべったような……。いやいや、たぶん姉さんのいたずらだろう、と思って横に座っている彼女を見る。
でも姉さんは驚愕に目を見開き、いましがた人の言葉を発したアオタンを呆然と見つめていた。「うそ……」と彼女の口から言葉が漏れる。
「ああ、うそさ。なにせエイプリルフールだからな」
アオタンはひげをひくつかせ、不機嫌そうに言った。
いきなり流暢な人語をあやつりはじめたアオタンに、ぼくは驚きよりも嬉しさをおぼえる。
言葉をしゃべることができるぐらいなのだ。そんなアオタンが、死んでしまうはずがない……。
ねえ、アオはさ、いなくならないよね。
ぼくはそう、問うてみる。
死、という言葉はおそろしくて口にすることができなかった。
「そうさなあ……」
アオタンはどこか少し困ったような口ぶりで答えた。
「ああ、いなくなったりなんかしねえよ。ずっと……」
そう言いながら、アオタンはゆっくりとぼくの膝の上によじのぼってきた。アオタンが人の膝に乗るなどということは、前代未聞のことだった。
ぼくはあわてて、膝から落ちないようにアオタンの横腹を抱える。そのぬくもりは、冷たくなっていたぼくの身と心にじんわりとしみてくるようだった。
「どうでもいいけどおまえらよぉ……もう少し仲良くしろよな……いつもいつも、やかましくてろくに休めやしなかったんだぜ……」
静かにアオタンが目を閉じる。
そして深く、伸びをするようにして大きく鼻から「すぴー」と音をたてて息をする。
「まったくよお……こんなしんどいのは……もう二度と、ごめんだ……」
ふうー、っと長い呼吸を終え、そしてアオタンはその身の動きをぴたりと止めた。
何年もさわり心地が変わらなかったふさふさの背中は、もう上下していない。
「うそ、アオ……ねえ、うそでしょ……ねえ」
ぼくは姉さんが泣いているのを生まれて初めて目にした。ぼくたちは抱き合うようにしながら、永い眠りについたアオタンの前でずっと泣きつづけた。父さんがやってきてぼくたちを優しく抱きしめ、朝がきて、いつの間にか眠ってしまうまで。


あの不思議な夜のできごとは、泣きつかれて眠ったときにみた夢だったのかもしれない。
それをはっきりとたしかめてしまうのがこわくて、それ以来アオタンのことを姉さんと話すことはなかった。もしかすると、姉さんも同じ気持ちだったのかもしれない。

でもぼくの腕の中で冷たくなったアオタンが生き返るようなことはなくて、だから今は……当たり前だけれど、アオタンはもういない。
それでもぼくは、エイプリルフールの日が来るたびに、せいいっぱい下手なうそをついてみせた猫のことを鮮烈に思い出すのだ。何年も経った今でも、ずっと。
そしてきっと、これからも。

何年か前に大学の同級生と結婚した姉さんが、最近、猫を飼いはじめたらしい。
今度姉さんの家に遊びに行ったときに、ぼくはアオタンのことを話してみようと思う。
あのうそつきの猫のことについて、いつまでも笑って語り合えるように。

ゲーム三昧の日々

2018/02/03

タイトルは「いつか……そうなったらいいよね……ははっ……」という俺のささやかな願望あるいは祈りであり、現実とはなんの関係もありません。今週も休日出勤です。もうお金とかいいから休みをください。今だに取得できていない夏休みをください。むしろお金を払うのでどうか休ませてくださいという心境になっており、気がつけば労働と対価の概念を根本から揺るがす末法の世が訪れているような気がします。

気がつけばもはや1月も終わり、うかうかしているうちに短い2月も終わるのでしょう。そうして、わーもう一年のうちの六分の一が過ぎちまったよおー、という類の焦りを毎年恒例のように感じるのだと思います。どうでもいいですが深夜の駅のホームで吐瀉物を見かけることで「ああ、もう金曜日なのか……」と感じるような生活はもういい加減にやめたい。

そうこうして、平日は数時間ほどしか滞在できない家にいて猫と戯れているとなにもする気がおきなくなり、笑ゥせぇるすまんのナマケモノ回のようなオチになりそうなので無理やりブログを更新してみる次第です。

今、すさまじい売れ行きで話題のモンスターハンターワールドを遊んでいます。
遠い昔……PS2時代にちょっとだけプレイしたことがある程度なので、右も左もわからぬ完全なる初心者ですが……かなり楽しめています。キノコ集めるのに50分まるまる費やしたりしてますが。(時間が経過すると同じ場所で採取できることに気づかなかった)
フロムゲーに慣れすぎたせいか攻撃しようとしてうっかりR1ボタンを押しがちです。ポーチの中身をいっぱいにしたまま次のクエストに進んでしまい素材を拾えず悲しい思いをしたり、罠にかかったモンスターに捕獲玉を食らわそうとして道具を選択している間に逃げられたりと、優雅なかけだしハンターライフを送っています。

ただ、うっかりキャラメイクで容姿をものすごい老人にしてしまったので、なんというか……微妙にいたたまれない感があります。受付嬢とかに元気よく「相棒!」とか呼ばれるとモヤっとしますし、調査団リーダー(若いイケメン)と会話するときの「デキる年下の上司に使われている」感は半端ないです。物語の都合上、たいした実績もないのになぜか同期のハンターを代表して調査団の重要な会議の場に呼ばれがちなのですが、どうしても「年長者なので気を使われているのか……?」という疑念をおぼえてしまうありさま。
そんなしがらみも、フィールドに出て狩りとなれば一切関係ありません。オンラインプレイで狩猟クエストを達成したときの、ゆきずりのハンターたちが黙々とボスの死骸から素材を剥ぎ取っている、あの殺伐とした時間がたまらなく好きです。

新年の雑記

2018/01/27

残業と休日出勤にまみれて生きているうちにいつの間にか年が明け、1月も終わろうとしていました。
ブログも放置しがちですんません。
「すんません」などと謝ってみても、どれだけの人がこれを読んでいるのかわからんのに自意識過剰すぎるんじゃねえか、とんだ一人上手じゃあねえのか……などとそういうことを考えはじめるといろいろ虚無い結論になるのでもう考えません。思考停止。これは健全な思考停止。ここはインターネット……世界中の人間が俺の発信したブログを読むかもしれない……何十億人もの読者が生まれる可能性がなくもない……そう、ここはインターネット……。
だから、その……あれだ。あれですよ。
あけましておめでとうございます。

思い起こせば昨年末は年末テレビ番組とかを一切無視して、ニンテンドースイッチのバイオハザードリベレーションズのレイドモードを遊んでいました。で、気がつけばそのまま年を越しておりました。
ひたすらに敵を倒して金を稼ぎ、強力な武器やパーツを手に入れてまた強い敵を求めるという、漫画版デビルマンにおいて不動明がいうところの「あしゅら地獄」のようなモードです。
こことかここの記事を読んで「ほう、おもしろそうじゃあないか」と思って遊んでみたのですが、たしかにおもしろいです。
やたら難易度が高くなってきたので、気まぐれにインターネットでCOOP(協力プレイ)したりしてますが、必要以上のコミュニケーションは不要なので気軽に遊べます。
弾薬拾おうとしてロッカー空けたらバグで操作不可になり、相方が一人でステージクリアするまでずっと動けなかったり、あと一歩でステージクリアできるというところで敵の即死攻撃を喰らって台無しになってしまったりと、そういう気まずい一幕はありましたが、それでもつづけて遊んでくれると「おまえ……いいやつだな……」と情にほだされたりします。ここ数ヶ月の仕事地獄で心が潤いを求めているのでしょう。なんかフレンドも増えたりしました。


なんかしつこく忙しい人アピールしてるみたいで申し訳ないですが……しかし毎月300時間近く働いていると、視力が半減して目が霞んできたり、無意識に足元がふらついたりと、あきらかに体調に異常をきたしているのが実感できますね。
会社の職位の制度上、残業手当も休日出勤手当てもなく、いろんな方面から精神的に追い込まる日々がつづいた中でかろうじて潰れなかったのは、俺のいい加減な性格もあるとは思いますが、たぶん猫の存在が大きいです。
日付けが変わった頃にようやく家に帰り、にゃーにゃー言いながら足元で頭を擦り付けてくる毛玉生物に対し、
「ただいま」
にゃーにゃー。
「今日も疲れたよ」
にゃーにゃー。
「おまえなにしてたの?」
にゃーにゃー。
「ずっと寝てたの?」
にゃーにゃーにゃー。
「そうかー」
というようなやり取りを飽きもせずあほみたく繰り返していたのですが、もはや完全にアニマルセラピーであり、それによって俺がどれだけ癒され、救われたかわかりません。

忙しすぎていまだに今年度の夏期休暇を取得できておらず、代休すら消化できていないのですが、長い休みが取れたら、猫と一日中たわむれ、シーバなどの高いおやつを与える猫感謝デーを催したいものです。


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