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今年みた映画のこと

2017/06/09

もう6月。
今年もはや半分が過ぎようとしている今日このごろですが……こんなブログの更新を読んでいるような輩はみんな、俺と同様に有意義な日々など送っていないはずと固く信じています。

なんか書くことねーかなーと考えて、あたりさわりなく今年みてきた映画の話でも書くかと思って視聴履歴を確認したら、わりとみてました。そんなに映画好きなつもりはないけれど、月に1回は映画館に行ってる。
映画館の座席に座って、本編がはじまるまでの冗長な宣伝とかを眺めていると、なぜかわけもなく「俺、こんなとこでのんびり映画なんかみててええんか……?」という理由のない焦燥にかられます。

以下、みた映画の所感。
ネタバレありまくるので注意してください。

ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー
元旦にみた今年一発目の映画。
元旦もファーストデイの割引になるんです。

超兵器デススターの設計図を入手した英雄たちの知られざる物語です。
とりあえずデススターの設計図のデータは、閲覧するのが命がけすぎる。なんかおそろしくメンテナンス性が低い巨大な構造物の超高所にディスクが入っており、そこに登ったりして必死に取り出してました。
データを送る際にも、なぜか建築物の頂上の、さらに超危険なキャットウォークみたいな出っ張りの先端に通信用コンソールがあり、やはり命がけなのでした。
昨今、やれクラウド化だの、どこでも手軽にデータにアクセスだのと便利すぎて生ぬるい世の中になってきていますが、スターウォーズの世界はそんな風潮に警鐘を鳴らしているのだと思います。だから情報漏えいとかが起きるんだと。やるんならこれぐらいやれよと。鉄壁のセキュリティです。
まあ、けっきょくは盗み出されるんですが。

あとこの映画はドニー・イェンの活躍がすべてを持っていきすぎており、俺の座席の横にいた老人も「ドニーがあと10人いたら帝国は敗北していただろう」とつぶやいていました。
盲目なのに単独でトルーパーの集団を全滅させたり、あまつさえ弓でTIEファイターを撃墜したりと、単独での戦闘力は完全にジェダイを超越してました。
それとヒロインの父親がマッツ・ミケルセンでしたが、同時期にマッツが主役の海外ドラマ「ハンニバル」をみていたので、おもむろに人肉でやたら凝った料理を作りはじめないかとはらはらしていました。

■虐殺器官
怒涛のごとく小説がアニメ化されたProject Itohの大トリ的なアレです。
たとえ任務中であろうと内心やくたいもないことを考えていた描写がなくなったおかげでクラヴィスさんの童貞感が薄れ、それどころかイケメンと化して櫻井孝宏の声までも手に入れたジョン・ポールといちゃいちゃしかねない雰囲気をまとっていました。ていうか終盤はあきらかにデキてました。
そしてウィリアムズさんは映像で見るとほんとに理不尽な目に遭っていると思った。

■劇場版ソードアート・オンライン
TVアニメも最高でしたが、劇場版はよりすごくなっておりました。
入浴シーンとかベッドとかにおけるアスナのおっぱいマジすげえ。
スクリーンに広がるその光景に気圧され、おっぱいの圧で窒息するかと思いました。小さく「おわっ」という声が漏れました。
あと最近ではすっかりお馴染みとなったバーチャルアイドルが出ており、ハイクオリティなライブシーンを披露していました。
それを眺めつつ、シャロン・アップルはなんと早すぎた存在だったのかと、遠い昔に思いを馳せてしまいました。
やがて公開されるであろうアリシゼーション編も超期待しています。

■ラ・ラ・ランド
オープニングが本当にすごくて、楽しくてテンションが高まります。
思わずそれで満足して帰ってしまう人もいそうです。
ラストもいい雰囲気で切なく終わったのですが、どうしても「いやいや、おまえらどうしてあのとき元の鞘に収まらなかったんじゃい」と思わざるをえませんでした。ていうかエマ・ストーンは以前付き合ってた金持ちと結婚しており、いやいやそっちで元鞘になっちゃうのかよと。

■レゴバットマン ザ・ムービー
超いい話でした。いろいろと面倒なバットマンやジョーカーの性格や関係性を恐ろしく分かりやすく的確にデフォルメしたのが見事。ちなみに、これをみた人はだれもが「ロビンの吹き替えの小島よしお臭が気になった」と言っておりましたが、テレビをろくにみない俺は小島よしおとやらを存じ上げなかったので「こういう芸風の子供なんだな」と、とくに気になりませんでした。古今あまり例のない情弱の勝利と言えましょう。

■イップマン 継承
「木人樁が、泣いている――」
シリーズ3作目にして最高傑作でした。これまでの1作目2作目もよかったんですが、それまでの蓄積がある分、今回はどうしても号泣せざるをえない。
竹の棒をもったイップ師父は、方天画戟を手にした呂布なみにヤバいということと、マイク・タイソンが超強いということも強く伝わってくる映画でした。

■メッセージ
つい最近みた映画。内容をすっかり忘れていたテッド・チャンの原作小説を読んでから臨みました。
大まかな展開から細かな部分までいろいろと違いがあり「ふふーん、映画ではあそこをこんなふうに料理したんだ……なるほどね」などと通ぶったことを内心考えながら視聴してました。
原作では地球になぜやってきたのかよくわからなかった異星人ですが、映画では壮大な理由があったり、娘の名前が「Hannah」(始まりと終わりが同じ)だったりするのがよかったです。

あと娘の死因が山岳事故から不治の病に変わっていましたが、これもうまいことやったなと。
原作では、未来の出来事が克明に記された「三世の書」なるものを引き合いに出して、未来を知り得た者の行動について「未来を知った者は、その通りに行動しなければという義務感をおぼえる」というような感じで説明されてました。だから娘の山岳事故死という未来も甘んじて受け入れると。
映画の場合、往年の名作美少女ゲーム「YU-NO」のA.D.M.Sよろしく「未来の情報をゲットして現在直面している困難を切り抜ける(ようにしか見えない)」という終盤の展開の都合上、娘の死因が山岳事故だと「じゃあなんでその未来を変えねーんだよ」という総ツッコミを受けることになりかねません。
そのあたりをぼやかすため、娘の死因はどうやっても変えられない未来ということにして感動を与えつつ、どう見ても未来改変だけどハラハラドキドキさせつつ世界のピンチをきっちり救うというダイナミックさも兼ね備えた、いいとこ取りのシナリオでした。
そして異星人が乗ってきた宇宙船の形状は思った以上にばかうけでした。


映画評論家よろしくたくさん映画のことを書いたので、もうしばらくは書きません。
とは言え、年末にだれもが頼まれもしないのにいきなりつぶやきはじめることで有名な「今年の映画ベスト10」みたいなのを今年こそはぜひ書きたいのですが……。
とりあえずNetflixとかAmazonビデオで、往年の名作映画をきちんとみたいと思います。
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連休の話

2017/05/02



時はまさにゴールデンウィーク。
浮かれなければ、早く浮かれなければと焦っているうちに時間だけが過ぎていきます。
毎年恒例の浮かれ難民です。

■最近の買い物
今日は何ヶ月かぶりに有給休暇を取れたので、一日中猫と戯れていようかとも思ったのですが、秋葉原に行くことにしました。
職場の人からもらった万世ラーメンのクーポン券が何枚かあり、それを早く使わなければならぬという余計な使命感に駆られてのことです。
無事に秋葉原に到着し、肉の万世ビルに行ってクーポン5枚を叩きつけ、パーコー2枚乗せという肉貴族的ラーメンを食しました。肉の倍プッシュです。

存分に肉欲を満たし、さあて次は物欲を満たしてやろうかとアキバヨドバシに向かいました。
前々からiPhoneで使うBluetoothのイヤホンがほしいなと考えており、目当ての製品がどこにあるか店員さんに聞こうとしたのですが、声をかけるなり「今対応中なんで」と、まるでナンパされたプライドの高い女もかくやというほどに恐ろしくつっけんどんに拒絶され、生まれて初めてお店の人間に怒りをおぼえました。ちょっとした怒号層圏でした。
俺は滅多なことでは怒らない人間だと自負しており、職場の人々からも「井上さんマジ仏」「南無阿弥陀仏だ井上さん」「仏☆契(ぶっちぎり)」などと言われており、そろそろ野兎が自ら炎に飛び込んだり、俺を堕落させるために淫魔が夜な夜なエロい夢を見せたりするのではないかと気が気でなかったのですが……そんな自分をここまで瞬時に怒らせるとは、とんでもない煽りのスキルです。ジョナサン・グレーンのような煽りのプロだったのかもしれません。

そんな次第で完全に買い物する気が失せたのですが、よくよく考えたら買わなくて正解だったような気もします。今使ってる有線イヤホンは十分使えるし。あとBluetoothは遅延するので、デレステとかのゲームをやるには不都合がありますし。
試しに売り場でもっとも高くて新しいボーズのBluetoothイヤホンを手持ちのiPhone6Sで使ってみましたが、やはりコンマ何秒か遅延してました。最新のiPhoneなら遅延しないのかもしれませんが……。
もしかしたらあの店員……俺に早まった買い物をさせないために、わざと……?


■最近の読書
夢枕獏先生の「空手道ビジネスマンクラス練馬支部」を買いました。
あらすじが「街でチンピラに土下座させられた42歳のサラリーマンが空手を習う」というのと、帯に「一番になるのを諦めたのは、いつだっただろうか?」などと書かれている時点でもう読まないわけにはいかぬと判断。
少しずつ読もうと思っていたら、ほぼ一日で読んでしまいました。
けっこう分厚い本ですが、夢枕獏先生の作品にはところどころ改行がやたら多いページが挟まれるので、ほとんど苦もなく読めます。
というか、この改行の多いシーンは俺が個人的に「獏空間(ばくうかん)」と称しているもので、夢枕獏作品における物語のクライマックスとか、そういう重要なポイントで出現します。そして俺はそこでたいがい涙を流します。この獏空間を味わうために夢枕獏小説を読んでいると言っても過言ではありません。
夢枕作品を全部読んでるわけではありませんが、「空手道~」はその中で一、二を争うほど好きになりました。「神々の山嶺」と合わせて中年男性のバイブルですよこれは。
今年はもっと夢枕獏を読んでいこう。
具体的には「餓狼伝」と「キマイラ」シリーズはできるだけ読もうと思います。
エンドロールで女装した安倍晴明が踊り狂う実写映画の「陰陽師」はもう観ないです。

12/30冬コミ宣伝と、どうでもいい話

2016/12/30

直前ですが冬コミ2日目、いちおう新刊小説出ますのでよろしくです。

まあ、それだけです。
それだけ書くためのブログ更新なんですが、あと一つだけしょうもないことを書きます。
最近、映画「セッション」を見て、かつてないカタルシスを味わいました。

(以下、映画のネタバレを多量に含みますゆえ)

まあ、本筋としては本当に嫌な話ですよ。
アメリカの有名(たぶん)音楽学校に通うドラマーの少年ニーマンが主人公なんですが、その指導にあたる先生が「響け!ユーフォニアム」に出てくる眼鏡先生から眼鏡と毛髪と若さを取って中身をハートマン軍曹にしたような恐ろしい人なんですよ。というか率直に言えばハートマン軍曹そのものなんですよ。
で、その先生に言葉責めですごい屈辱を味わわされて、ときには椅子を投げつけられて、「テンポが遅い!」とか言われ延々とビンタを食らわされるような日々を送ります
ニーマンは「悔しい!」とそこで一念発起し、指から血を流すほどに練習するわけですよ。で、ハートマン先生にちょっとずつ認められていく。
ここまでは普通にいいスポ根です。
そんなこんなで、付き合いはじめたばかりの彼女に「君がいるとたぶん練習のじゃまになるから」というクズっぽい理由で一方的に別れ話を突きつけつつ、ニーマンはドラム主奏者の座を勝ち取りました。
大学でアメフト選手として活躍している兄貴に「でもそれって三部リーグの話でしょ?(笑)」などという自我が肥大しきったセリフを吐き、そろそろハイパー化してもおかしくないほど調子にのりまくるニーマンですが、大事なコンテストの日に少しいろいろあって大怪我をして会場に現れます。
スティックもまともに握れない有様ですので、当然演奏は大失敗。
もちろんハートマン先生はブチギレです。
ニーマンもうっかりブチギレて先生に殴りかかります。ブチギレ音楽祭りですよ。

そしてニーマンは退学になりました。
別の大学に入り直し、新しい生活をはじめて音楽とは縁のない生活をしていたニーマンですが、通りがかったジャズバーで偶然ハートマン先生と再会します。彼はまるで憑き物が落ちたような穏やかな顔で「久しぶりだな」とニーマンに声をかけます。
先生はいきすぎた指導方法を問題視され、音楽学校を解雇されていました。ただあれは、生徒に成長してほしいと願っていたからなんだ……と苦笑交じりにニーマンに語ります。
「実は今度の音楽祭で指揮をするんだが、ドラマーの質が十分ではないんだ。代役を探してる。曲は学校でやっていたような『ウィップラッシュ』や『キャラバン』で、そのへんができるやつがいいんだが……言いたいこと、わかるだろう?」
いきなりデレてきた先生の誘いを二つ返事で引き受けるニーマン。
一時期殺したいほど憎んでいた先生とも和解し、長年満たされなかった承認欲求がもりもりと満たされ、ウキウキ気分です。
やっぱり俺にはドラムしかねえ。うん、ドラムっていいよね! ドラム最高!
浮かれついでに、別れた彼女にも電話します。
「あのさ、実は今度JVC音楽祭ってのに出るんだけどさ…」
「うーん、今の彼がそういうの好きじゃないかも。いちおう聞いてみるけど…」
「え? あっ……そ、そーだよねー、ですよねー」
微妙にへこみつつ、それでも俺には先生に認められたドラムがあるさ! 審査員の目に止まればまた世にでることも夢じゃない!……と迎えた音楽祭当日。
ハートマン先生の指揮のもと開始された曲は、ニーマンがまったく知らない演目でした。
先生から事前に伝えられていた演目は、すべて嘘だったのです。
愕然とするニーマンに、先生はすさまじい憎悪を込めた顔で言い放ちました。

「おれがなにも知らないとでも思っていたのか? おれがクビになるよう学校に密告したのはおまえだろう?」

退学になった直後「横暴なハートマン先生を告発する会」みたいなところの弁護士から匿名での証言を求められ、やけっぱちになっていたニーマンはそれに応じてしまっていたのでした。
その報復としてニーマンをわざわざ自分の楽団に誘い、嘘の演目を伝え、そして当日ステージの上で赤っ恥をかかせるというとてつもない策士ぶり。こんな大人げない大人はじめてみました。
先生の罠にまんまとはまったニーマンは、それはもう悲惨なことになりました。
練習もしていない知らない曲なのですから、まともに演奏できるわけもなく。生き地獄そのものの時間が過ぎ、もはやニーマンのライフは完全にゼロです。

「計画通り」というコラがとても似合う笑顔を浮かべながら「それでは次はスローな曲を…」と気分良くつづけようとしたハートマン先生の言葉を遮るように、痛烈なビートを刻むドラム音が鳴り響きました。
ニーマンが勝手に演奏をはじめたのです。
横の吹奏者が「ちょ、自分なにしとんねん」と慌てますが、ニーマンの鬼気迫る演奏につられて「キャラバン」の演奏をはじめてしまうのでした。

……と、そういう話の映画で、ようするに音楽で生まれた憎しみから音楽を使って仕返しする人々の話であり、音楽で殴ったり殴られたりと、あまりほめられたものではないです。
それでも俺たちが、ラストシーンで勝手にドラムを叩き出したニーマンに諸手を挙げて拍手したくなるのは、言うまでもなくきっと俺たちもニーマンと同じような境遇だからでしょう。
周囲の人々は自分の知らない曲を颯爽と演奏しているのに、自分だけがうまくそれをできない。
それなりにうまくできると思っていたのに、気がつけばこのありさま。ニーマンは先生にハメられたわけですが、俺たちはべつに誰にハメられたわけでもない。もしかすると自業自得なのかもしれませんが、そんなの慰めにもならない。
スティックを振るタイミングはさっぱりわからず、それでも曲は次々とはじまっては終わっていく。
同じステージにいる人々は次々と曲をこなし、喝采を浴びていく。
まあ、それでもいいんですよ。だって死ぬわけじゃないし。
ニーマンだって、実家に帰れば優しいパパがいて、傷ついた息子を暖かく抱擁してくれます。おそらく学校だって仕事だって世話してくれるでしょう。生きていくのになんの支障もありません。
それでもニーマンが勝手に演奏をはじめたのは、早い話がエゴというか自分勝手というか、ほとんどテロ行為みたいなもんですけれども、やはりどうしても喝采を送ってしまう。
だって頑張ってたものな。
血が出るまでドラム叩いてたもの。
そのニーマンの頑張りは、世界中でニーマンだけしか知らない。でも観客の俺たちは知ってますよ。そして思いましたよ。
自分は今までそこまでなにかに一心に打ち込んだことがあるのか?って。
そこまでやれるニーマンがちょっとうらやましいとすら思うはずですよ。
これだけ頑張ってるニーマンが成功しないなんて嘘だよねー良かったねという期待や祝福と、でもそれってなんかちょっと妬ましいよな……っていう複雑な思いを抱えた面倒くさい大人たちに対するアンサーがあのラストシーンで、まあ見事に刺さりました。
最後のセッションを通じてニーマンと先生が理解し合えたっぽいとか、いろいろいいテーマも盛り込んであるのですが、個人的には「持たざる者である凡人が空気を読まず派手に一発ぶちかましてやった」という意味で心に刺さりました。

ドラマーにはなりたくない。
でも来年はもっとがんばろう。

井上通信

2016/09/07

せっかく読んでもらっているのに、その、なんと言いますか、また例によって放置することでブログ上部に出現する広告を消すための更新なわけです。
元気ですって言いたいだけの更新です。
むしろP.S.元気です俊平ってことです。

そう言いながらその漫画、これまで読んだことないんですが。
想像するに、きっと……すごい元気なんだと思います。俊平が。
たぶんあだ名は「元気玉」で、口癖は「ハッスルマッスル!」とか、そういう危険人物です。

そんな元気すぎる俊平の話はともかく、とくに誰も気にしていないであろう俺の近況とかを語りだしたいと思います。
とは言ってもなにか画期的な出来事があろうはずもなく、コミケ終了後はひたすら仕事・アニメ・ゲームですよ。友情・努力・勝利みたいなノリです。

あとはともに暮らしはじめて丸二年になった猫に振り回されています。
いろいろわかったことがあります。
猫のいってることがわかるようになりました。
基本的に彼女がにゃーにゃーと鳴くときは、

「今すぐアタイと遊べこのやろう」
「もっと撫でろこのやろう」
「触るんじゃねえこのやろう」

のいずれかです。
恋愛シミュレーションよろしく三択から正解を選ぼうとするわけですが、間違うと引っ掻かれます。無視するとやはり引っ掻かれます。正解でも下手をすると引っ掻かれます。
ときには部屋の壁やふすまを引っ掻かれます。
これが本当にひどくて、最近とうとうふすまを貫通しました。
どうにかならんものかと思っていろんな猫サイトの記事を読み漁りましたが、さっぱり参考になりませんでした。
たとえば、

 ●壁や家具に対する猫の爪とぎをやめさせるには、お気に入りの爪とぎを与えよう!
  そうすればそれ以外の場所では行わなくなるゾ!

  →爪とぎは爪とぎで使うんですが、壁やふすまなどあらゆる場所を
   引っ掻きまくりつづけています。より良いとぎ心地を求める探求者なんだと思います。

 ●壁には保護シートを貼ろう!(1メートル四方で千円ぐらいする)
  爪が通らないので、あきらめて爪とぎをしなくなるゾ!

  →保護シートをやすやすと貫通してきました。
   シートと壁紙が混ざってボロボロになった状態が気に入ったのか、
   今では絶好の爪とぎ場所になりました。ふざけんな。


そういう感じで、困ったらとにかく猫の話で万全ですね。
あと、俊平も元気です。
むしろ死ぬほど元気だし、常に胸がパチパチするって言ってました。影山ヒロノブっぽい声で言ってました。
ときおりなにかのフラッシュバックなのか、目を見開いて脈絡なく「スパーキング!」と絶叫して落ちこんだりもしたけれど、俊平は元気です。

海外ドラマ(微妙にネタバレあり)

2016/05/31

ここんところはhuluとかNetflixとかに入って人気の海外ドラマを視聴しまくる生活を送っていました。
もちろん常夏のビーチで。かたわらにトロピカルジュース。右手にリモコン。左手に美女。右脚にも美女。左足にも美女。尻の下にも美女。
早い話が元老ガザ様でした。
ガザ様のようにゴキゲンな日々でした。
ええ(↑)、ええ(↓)、そうでした、そうでしたとも!(デュバリー夫人)

そんな感じでだらっと感想です。


■ブレイキング・バッド
さえない化学教師ウォルター・ホワイトがひょんなことから超高純度のドラッグを作ることになり、いろいろあって闇社会でのしあがっていくアメリカン(南の国境沿い)サクセス・ストーリーです。
前半はひたすらダメな若者ジェシーに萌える作品ですが、後半もやっぱりジェシーに萌えつづける。そんなドラマ。
あとやたらウォルターさんのシャワーシーンが多いので気をつけなさい。
5シーズンありますが、シーズンが進めば進むほどおもしろい。
これはほんと、素晴らしいドラマですよ。どんどん深みにはまっていくウォルターさんの生き様は褒められたもんじゃないですが、男なら、いや男だからこそ共感せざるをえないものが多々あります。
三十路を過ぎた中高年のおっさんはぜひ観てほしい。
そして人生で理不尽な目にあったらピザを円盤のように家の屋根の上に放り投げてほしい。

■ベターコール・ソウル
ブレイキング・バッドに出てきた悪徳弁護士ソウル・グッドマンを主人公にしたスピンオフなんですが、これも下手すると本編を食う勢いでおもしろい。
スピンオフというので、まあ外伝みたいな本編のオマケ的なもんだろうと軽い気持ちで観てみたら、これも超名作だったという奇跡みたいなドラマです。
本編に出てきた人物が意外なところで登場する楽しさに加えて、とにかくソウルさんの過去が壮絶すぎて目が離せません。
よかれと思ってやったこと、すべての努力が裏目に出る悲しみ。ちょっと上向いたと思ったら、とんでもない方向から打ちのめされる。
がんばれソウルさん。負けるなソウルさん。
安原義人氏の吹き替えのハマりぶりがすごくて、気が付くとジミーさん(ソウルさんの本名)に感情移入しまくっています。
あとHHM法律事務所における懲罰人事のあからさまっぷりは異常。会社内に個室を持ってる社員であろうと、少しでもしくじると翌日から地下室のタコ部屋で延々書類整理をやらされます。

■ゲーム・オブ・スローンズ
七王国の玉座(座り心地は超悪い)を巡る壮大過ぎるファンタジーです。
1話目から狂ったように大量の登場人物が出てくるので、とっつきにくさはものすごいですが、1シーズン終わるころには「王がさぞ興味を持たれるでしょうなあ…」「人は時として意外な才能を見せるもの…」などと宦官ヴァリスの吹き替えのモノマネを無意識にしてしまうほどに没入します。
斬られた腕や首がすっ飛ぶゴア表現もりもりの映像の迫力さもさることながら、とにかくストーリーがえげつない。この世界における祝い事ではたいてい人が死ぬので、楽しそうな場面や幸せそうな場面でこそ気を引き締めなければなりません。
まさに怒涛のシーンの連続だったシーズン5が、おそらく全世界の予想を遥かに超えた超展開を見せつつ終了し、現在スターチャンネルで最新シーズン6が放映しているのですが、うっかりネタバレを食わないようにひっそりと生きている今日このごろです。

以下は俺の好きなキャラクター3人。

「花の騎士ロラス・タイレル」
みんな大好きBL野郎。
ちょっとイイ男を発見して視線を合わせ1秒、次のシーンでは即ベッドでハッスルマッスルしているという、非常にスピード感にあふれた騎士です。日々の生活がとんだ馬上槍試合です。
でも剣の腕は立ちます。
しかし夜は別の剣を弄んでいるご様子…と評されたことでも有名。
うまいこと言った。

「王妃サーセイ」
みんな大嫌いな権力ビッチです。貴様ーなんでこの世に生まれてきやがったー。
この人、自分の思い通りの悪事をキメたときのドヤ顔がすごい。
この顔だけで写真集を出したら、人々の怒りで国が滅びるほどの破壊力です。
いつか酷い目に合えばいい…と念じていたら、シーズン5で想像を絶したしっぺ返しを食らっていてちょっとかわいそうになりましたが、たぶんシーズン6でも反省はしてなさそう。

「サム(サムウェル・ターリー)」
ひとことで言うとダイの大冒険のポップのような男です。
偶然とはいえ初めてホワイトウォーカー(超強い氷の魔人みたいな怪物)を屠った男。
シーズン5では童貞を捨て、物語全編通して最も成長著しい男と個人的に思ってますが、油断していると次のシーズンでさっくり死んだりするので油断できません。
ほんとこの世界は、死んじゃいけない人から真っ先に死んだりしてくので……。
あと何らかエロいイベントがあった人も例外なく死んでる気がするので……。(死なないにしても、ちんこを切られる)


あと俺の好きなゲーム・オブ・スローンズでの死に方ベストスリー。

1.斬首

2.月の扉から落下

3.ナイツウォッチの誓いの言葉を口にしながら巨人に立ち向かい壮絶に相打ち


欲望、裏切り、復讐とひたすら陰惨な物語ですが、とにかくおもしろいので未視聴の人は一刻も早く観るとよい。
そして宦官ヴァリスの絶妙な吹き替えを楽しむとよいでしょうなあ……。

我が家の破壊神のこと

2015/11/13

 今日はちょっと猫のことを書こうと思う。
 今この瞬間も部屋中を激しく走り回り、棚の上のものを薙ぎ払っている我が家の猫のことだ。

……あまりにも騒がしいのでヒモ(猫お気に入りの遊び道具)でしばらく遊んでやり、それでも満足せずに暴れている猫を尻目にキーボードを叩いている。
 猫と暮らすようになって丸一年が過ぎた。
 そうして分かったことが一つある。
 猫というものはまさに破壊神であるということだ。

 猫は破壊の限りを尽くした。
 買ってきた猫じゃらしは片っ端から瞬時に破壊され、爪とぎも酷使されて次々に残骸と化し、部屋中の壁という壁をぼろぼろにされ、押し入れのふすまは表も裏も破られ、カーテンも穴だらけにされた。
 部屋のあらゆる布は毛まみれになり、水飲み皿はひっくり返され、ビニール状のものは噛みちぎられた。
 微妙に温かいせいか、いくら阻止しようとしても猫はパソコンのキーボードの上に執拗に乗った。おかげでちょくちょく見たこともない謎の機能が起動したり、画面が上下逆さまになったり、挙句にはtwitterでつぶやきを勝手に投稿されたこともあった。
 ちなみに、この日記のひとつ前の意味不明なタイトルの記事は、パソコンの上に乗った猫の手(脚?)によって投稿されたものである。(消そうとも思ったが、記念に残しておくことにした)

 基本的に、猫はろくでもないことしかしない。
 破壊行為は部屋だけではなく、俺自身にも及んだ。なにかにつけて噛み付いたり引っ掻いたりしてくるため、この一年で俺の両手には無数の傷跡が刻まれた。
 夜中、寝ているときに走り回る猫に顔面を踏みつけられ、鼻の下あたりがざっくり切れて出血したこともある。もし、もう少しずれて目の上をやられていたら失明していたかもしれない。
 そのとき俺は初めて恐怖した。
 猫と暮らすということは、わりと命がけだ。
 よそはどうか知らないが、少なくとも我が家の猫は猛獣であり破壊神なのだ。
 愛玩動物と呼ぶにはあまりにも攻撃力が高く、ふわふわで愛らしい以外になんの取り柄もなく、ただふわふわで愛らしいというだけで世の中を渡っていく気満々のとんでもない生物である。

 猫は、静かにしている分にはとても愛らしい。
 その二面性もまた、破壊神と呼ぶにふさわしいと思う。
 世間の猫はどうなのかあまり知らないが、我が家の猫は手触りが異常によい。
 すべすべというのか、ふわふわというのか、とにかく毛が柔らかく、なめらかな撫で心地を誇る。贔屓目かもしれないが、世界撫で心地選手権的なものがあれば、かなりいいところまで行くのではないかと密かに思っている。とにかく筆舌に尽くしがたいとはまさにこのことで、こればかりは文字で伝えようがない。
 暑い時期は玄関先のタイルに寝そべるなどして俺に寄り付いてくることがない猫だが、寒くなると暖を取るために尻や脚をそっとくっつけてくることがある。
 猫は温もりを得て、ここぞとばかりに俺は至上の撫で心地と温もりを得る。俺が二つのものを得たように見えるが、しつこく撫でまくっているといきなりブチ切れた猫に手を噛まれるので、帳尻は合っている。おおむねWin-Winの関係である。

 猫は俺のことを暖房器具兼エサやり係兼トイレ掃除係ぐらいにしか思っていないだろうが、俺は猫を愛している。
 溺愛していると言っても過言ではない。
 朝、俺の両足の間に挟まって丸くなっている猫を起こさないようにして失敗して、不機嫌になっている猫に「いってきます」と声をかけて出社し、昼休みの暇つぶしにスマートフォンに保存された猫の写真を眺め、帰宅してドアを開けるなり頭部を擦り付けてくる猫を巧みに避けつつスーツを脱ぎながら「ただいま」を言う。
 ちなみに猫を飼う独身中年というものは世間一般ではあまりみっともいいものではないらしく、会社ではかなり奇異の目を向けられた。
「女にモテたいから飼ったの?」
 などと言われたこともあるが、もちろんそんなわけはない。
 当然モテたこともない。
 それどころか、ある同僚の独身女性に猫のことを話すと、モテるどころかあからさまな蔑みを目に浮かべ失笑されたことがあった。世の中の女性がすべてそうではないだろうが、以後、自分から猫のことを話すのはやめた。
 ところで我が家の猫も女(雌)だが、俺をそんな目で見ることはない。たいていはなにかしら気に喰わないことがあって怒りと抗議の視線を向けてくるか、俺などに見向きもせず他のなにかを見つめている。そうでないときは、ただ眠そうな目をしている。

 俺が猫と暮らすのは、俺が猫と暮らしたいからだ。
 ただ、それを決断するまでに長い葛藤の時期があった。猫は一つの命である。曲がりなりにも命を引き受けることになる。果たしてそんな資格が、あるいは覚悟が、この俺にあるのか。そんなようなことを馬鹿正直に悩んだりもした。
 とある人の家の軒先で生まれ、野良猫として生きる才能がなかったのか衰弱して死にかけていたところを家主に保護され、危ういところで命を取り留め、その後めぐりめぐって俺の部屋で破壊の限りを尽くしているのが我が家の猫だ。
 正直なところ大層な覚悟などないままに猫と暮らしはじめたのだが、とりあえず一年が経過して、部屋を破壊され、床に粗相をされ、手や顔を傷つけられ、寝不足にされたりはしたものの、本気で後悔するようなことは一度もなかった。
 これからも、なんとかかんとか、俺は猫と暮らしていくだろう。

 最近聞いた話だが、とある知人の飼い猫は二十年も生きたという。
 我が家の猫は、どうなのだろう。
 今は元気に破壊の限りを尽くしている猫も、いつかは死ぬ。考えたくはないが、ふとした折に考えてしまう。
 寒い夜、そっとくっつけられた猫の尻から伝わる、小さいけれど力強いぬくもり。
 ああ、これが命なのか、などと感じることがある。
 できることならいつまでも温かいままでいてほしいと、強く願う。

 もしも我が家の猫が二十年以上生きたとしたら、俺もかなりいい歳になっている。ひょっとすると俺のほうが先に死ぬかもしれない。
 そのときが来たら、と、ときおり俺は考える。
 もし、そのときが来たら、猫はどんな顔をするのだろう。
 日中ほとんどそうしているように、あいも変わらず眠たそうな目をしているかもしれない。あるいは、いつものように抗議するような怒りの目で俺を見るのかもしれない。
 まあどちらでもいいかな、と考えたところでまた猫が暴れだし、今日も今日とて俺は破壊神の怒りを鎮めるべく必死にヒモを振り回す。


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