アマガミプレイ前夜に記すこと

2009/03/21

 「アマガミ」が届いた。

――買っていたのか。
 もちろん買っていた。小ざかしくも事前にamazonで特典付きを注文していた。

――楽しみにしていたのか。
 もちろん楽しみにしていた。
 楽しみにしていたけれど、そういえば「アマガミ」というゲームについて、俺はほとんどなにも知らないことに気づく。
 公式サイトや雑誌の情報もさっぱりチェックしていない。ヒロインの名前すら知らない。
 数ヶ月前ファミ通を立ち読みしたときに読んだ記事……「あの”キミキス”スタッフが贈る新作ゲームが出る! その名も”アマガミ”!」……その時点で俺はいっさいの情報を遮断した。この情報化社会のまっただなかで。

 もしも購入者アンケートがあって「アマガミを購入した決め手を教えてください」と問われれば、俺はただ「アマガミだから」とだけ記すだろう。
 好みの娘がいる/いない、あるいはシステム云々が……などという理由は必要なく、そのあたりの些事を超越した地平に俺は立っているつもりだ。
 そして思い出したように「キミキス、好きだから」とつけ加える。
 思えばキミキスが出たのはもう2年以上前。

 2年か!
 あらためて2年という時の流れを認識して俺は愕然となる。
 春が訪れ、夏が過ぎ去り、秋の通り過ぎて、冬に至る。それを、2セット繰り返している。
 この2年でいろいろなものが変わった。

 けど、この俺ときたらどうだ?
 おいおい、またかよ。また同じことを繰り返すつもりなのか。まるで変わっちゃいやしない。
 いい意味でも、そして悪い意味でも。


 ちなみにいうと、現時点でアマガミをまだ開封すらしていない。
 なぜか開封をためらっている自分がどこかにいる。ひとまず身を清め、シグルイ新刊よろしく見えない四方膳(エア四方膳)を食する。
 
 アマガミのパッケージを手にとって見ると、メインヒロインらしき長い髪の娘がコートを半脱ぎの扇情的姿勢で俺を見つめている。
 大胆にも教室の机と思しきものに腰かけ「あんた、これからなにをしてくれるの?」とでもいわんばかりの挑発的な表情を浮かべている。
 そしてタイトル「アマガミ」の文字。ハートをあしらったひどく恥ずかしいフォント。

 いまさらだが、いうまでもなく「アマガミ」とは「甘噛み」の意であろう。
 あらためてその語句の意味を調べてみると、こんなことが書かれている。

「甘噛み」

噛みちぎることを目的とせず、弱く噛むこと。
犬などの動物同士、時にペットが飼い主に対して(さらにごく稀に飼い主がペットに対して)行う場合と、人間同士行う場合がある。

前者は主に手や頭などにコミュニケーションを目的として行われるが、後者はもっぱら耳や唇など神経の集中している場所に主に性的刺激の一環として行われる。



 性的刺激の一環。やはりそうか。そうなのか。
 深い納得と同時にひとつだけ疑問を呈するとすれば、果たして甘噛みで済むのか?ということだ。


……済まないだろう。済むはずがない。
 プレイヤーたる俺たちと製作側との、そういう合意のもとに、このゲームは今ここに存在している。


 パッケージの裏面を見ると、そこにはこう書かれている。

「雪降る夜に、届けたい思いがあります」

 どうやら基本的にクリスマス前の一ヶ月間を焦点とした物語らしい。
 たかだか一ヶ月で性的行為の一環をしたりされたりする関係になれるものだろうか。
 もちろんなれる。
 ならなければいけない。
 断固たる決意でもって、そこは望み挑まなければならない。

 舞台が冬、ということで俺の愛するギャルゲー定番シチュエーションであるところの「海に遊びに行ってドッキリ」的なイベントがないのだろうか……と少々心配ではある。
 だが、温水プールあるいは温泉という飛び道具でなんとかしてくれると俺は信じている。
 あるいはそれら既存の価値観すべてを蹴散らすような、想像を絶するなにかが待ち受けていると。


 そんな盛り上がりの中、諸事情あってアマガミをプレイするのはもう少し先になりそうだ。
 もう少しだけ。

【過去のキミキス日記】
 その1
 その2
 その3
 その4
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