地震でした

2011/03/22

 地震でしたね。
 被災地ほどではないものの、それなりに揺れました。
 いや、自分史上、最大級に揺れました。

 あの金曜日の昼下がり、俺は職場で普通に働いていた(具体的には会社の後輩の指導をしていた)のですが、なんかもうバイオレンスジャックの冒頭みたいな信じ難い揺れっぷりで、生まれて初めて本気で身の危険を感じて机の下に潜りました。
 職場が無駄にそびえる高層ビルで、隠れていた机のすぐそばに窓がありました。
 外はやけに天気がよく、海がよく見えました。そのすべてが揺れていましたが。

 あまりに揺れが収まらないので(あとで調べるとそれほど長い時間ではなかったのですが)、ああ、俺はビルの倒壊に巻き込まれてここで死ぬんだろうか、などという思いがじわっと浮かんできて、いやいやいやそんなわけねえ、その証拠にぜんぜんあわててねえし、むしろほら、余裕の笑みすら浮かべることができるぜ!……うお、すげえ落ち着きぶりだ……すげえな俺……などと、机の下に這いつくばりながら必死に薄ら笑いを浮かべていたわけですが、今思えば十分に気が動転していたようです。

 幸いにもビルは倒れもせず、俺はケガ一つなく無事だったわけですが、地震のおかげで遠隔地の蟹センターの籠の電源がすべて落ちるという惨事が発生し、復旧のため翌日土曜日の深夜まで働き続けました。
 連続30時間以上のサービス残業です。
 仮眠どころかほとんど休憩らしい休憩もなく、日本全国がなにやらたいへんなことになっているっぽいのに蟹籠とかもうどうでもいいじゃねえかよ、というか30時間以上連続勤務って、いったいそれどんな勤怠だよ、略してどん勤だよ!などと心中で毒づきながら延々と働いていました。
 社畜と罵ってもらって結構です。


 そんなこんなをいろいろ終わらせて、いまだかつて見たことがないほどに人気のない東京駅や新宿駅を眺めつつ帰宅しました。
 twitterで無事に帰宅した旨をつぶやくと、たくさんの人から「つぶやきがないから心配してたよ」的なリプライをいただき、泣きそうになりました。
 ありがとうございます。
 twitterすばらしい。
 ゆるやかなつながりでも、つながりはつながりですね。
 主にtwitterをアニメ「美味しんぼ」の感想の吐き捨て場所としてばかり利用していた己を恥じたいと思います。

 自宅に帰って泥のように眠り、テレビをつけると様々なクライシス映像が視界になだれ込んできました。
 一瞬、日本の出来事とは信じられなかったほどです。
 なんかこう、そこはかとない不安がわきあがってきます。

 そういやあ実家にもいちおう無事を連絡しておくべきか……と、いまさらですが殊勝な考えが浮かび、おそろしく久しぶりに北海道の実家に電話をかけました。
 我が一家は、アパートの契約更新の保証人を頼むときと、借金の連帯保証人を頼むときと、互いの身に生命保険をかけるときぐらいしか連絡を取らないというドライきわまる家族です。
 電話には母が出ました。

俺「あー、俺だけど」
母「どした? いきなり?」
俺「えっ? いや、ええとね……」


 てっきり母の第一声が「よかった無事だったのね! ケガはない?」的なものかと思っていたので、言葉につまる俺。仕方なく、

俺「いや、昨日……じゃなくてもう一昨日か。地震が起きたじゃないですか。かなり大きい」

 などと自ら懇切丁寧に経緯を説明をする始末。

俺「……で、けっこう揺れたもんだから、特になにもなかったんだけどいちおう無事だよという連絡をですね、しとこうかなと思ってですね、まあそういう電話なんだけど」

母「あー、そっち(関東)も地震あったの?」

 twitterではいろんな方々に心配されましたが、実母にはまったく心配されておりませんでした。
 テレビを観る限り東北地方の惨状ばかりが報道されているので、関東の方は揺れが無かったと思っていたようです。
 少しだけ雑談をして、電話を切る間際、母の実家が宮城県だったことを思い出して、

俺「実家のほうは大丈夫? 宮城のほう、たいへんみたいだけど……」
母「だいじょうぶっしょ。なんも連絡ないし」


 それはなにかが違うような気もしましたが、あまり深く考えず電話を切りました。

 twitterなどのネットを見ていると、直接の被害はないものの、見知らぬ被災者のために必死になっている人々がたくさんおられます。
 それに比べて母の脳天気さはいったいなんなんだろうと。
 いくら疎遠だからとはいえ、仮にも故郷がたいへんなことになっているというのに。

 などと書きつつも「あー、そうだよな、俺ら一家ってこんなもんだよな」ということを再確認して安堵している自分がいます。
 己の身の程を再認知したというか。
 なんか世の中いろいろたいへんだけど、まあ、けっきょくは自分ができる目先のことを地道にやるしかないし、できないことはどう逆立ちしたってやれないものな。
 落ち込んだり暗くなったりする意味がないなら、開き直って笑って生きたほうがいいものな!
 不謹慎を承知で書くと、ウチのママンは今回の震災で何一つ心を痛めていないと思います。
 たぶん超他人ごとです。
 テレビの前で煎餅をかじりつつ、心身ともに完全なるノーダメージです。
 それがいいのか悪いのかはわかりません。
 わからんし、わかったとしてもどうこうできるものでもなく、どうこうする気もないですし。


 そんなママンのことよりも、公共広告機構(AC)がTVCMの中で挨拶を励行するフリをして微妙な茶魔語を広めようとしていることのほうがよっぽど深刻です。
 あの「おはようさぎ」という言葉になんとも言えない違和感を感じます。
 いやいやそこは「おはヨーグルト」だろ!的な……。
 正誤表にすると以下のとおりです。

  ×おはようさぎ
  ◯おはヨーグルト

  ×こんにちワン
  ◯こんにチワワ

  ×こんばんワニ
  ◯こんばんワイン

  ×ポポポポ~ン
  ◯へけけけーっしゅ

  ×ともだちいっぱい
  ◯ともだちんこ

 皆さん(特に三十代のオヤジども)には、正しい知識を持ってくれぐれも冷静な対応をお願いしたいと思います。
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