悲しむな俺の闘志――「DARK SOULS」

2011/11/08

 こちらのレビュー記事を読んで、PS3「DARK SOULS」を遊んでいる。
 これが、個人的に数年来類を見ないほどにかなり強烈なゲーム体験だったゆえ、所感を書き留めておきたい。

 このゲームは、剣と魔法の世界を舞台にしている。
 それもとりわけ暗く重厚な世界観に彩られた、いわゆるダークファンタジーという奴だ。
 主人公は謎の理由で死ねない体となった「不死人」で、この世界ではそういった不死人たちは忌み嫌われ、不死院と呼ばれる辺境の建物に収容される。
 不死院の牢の中でミイラのように朽ちかけていた主人公の元に、何者かによって牢の鍵が投げ込まれるところから物語ははじまる。

 なお、ジャンル的にはアクションRPGに分類される。
 だが、敵を倒して経験値を積んでいけば必ず先にすすめる……という類のゲームでは、ない。
 体力や筋力などのレベルアップ要素はあるが、それだけでは足りない。
 このゲームは、プレイヤーのスキルを極限まで求める。
 巷で言われているように、この「DARK SOULS」は、文字通り「死ぬほど」難しい。

 具体的には、まず敵が強い。
 もっとも弱い亡者兵士が相手でも、複数で攻められるとあっさり死ぬ。
 騎士クラスの敵の場合はパリィ(盾によるはじき返し)からのカウンターで即死攻撃を狙ってきたりと、油断ならない。どんな戦闘も基本的にすべて命がけである。

 中ボスクラスの敵であっても、一撃で即死は当たり前のレベル。
 事前にレベルアップして体力をアップさせていようが、ちょっとぐらい良い鎧を装備していようが、まったく関係なく平等に仲良く死ねる。

 エリアのボス級であれば、初見ではなにが起こったのかわからないぐらい気持ちよく死ねる。橋の上を歩いていたら頭上から炎に焼かれて死亡だとか、扉を抜けた途端に超巨大な武器を振り下ろされて死亡だとかは日常茶飯事である。

 そして何よりきついのが、死んだときのペナルティであろう。
 死ぬと、直前の焚き火(休憩場所みたいなところ)に戻され、経験値でもあり通貨でもある「ソウル」をすべて失う。さらに貴重な「人間性」というパラメータをすべて失い、亡者に逆戻りしてしまう。(亡者の状態だと、協力プレイができないなどのデメリットがある)

 いちおう、死亡地点にもう一度行けばソウルと人間性を取り戻せるのだが、その前にうっかり再び死亡してしまうと、完全にそれらは消失してしまう。
 やらかしてみるとわかるが、これは本当にきつい。
 これまでの苦労が水の泡になる瞬間であり、まさに心の折れる音が聞こえる思いだ。

 これほどまでに鬼のような難易度を誇る「DARK SOULS」だが、そのプレイ感覚はすこぶるすばらしい。まさに悪魔的と言ってもいいぐらいだ。
 武器の持ち替えや道具の使用など、若干複雑ではあるが慣れれば快適極まりない操作性。
 ほとんど読み込みの無いなめらかなゲーム進行。
 そしてなにより、その作りこまれた世界の美しさに圧倒される。
 オープンワールドで継ぎ目なく構成された「DARK SOULS」の世界は、ちょっとした恐怖をおぼえるほどに荘厳かつ広大で、めくるめく謎と危険に満ちている。
 静止画のスクリーンショットで見ても十分綺麗だが、実際にプレイしてみると胸を打たれるほどに美しいと思えるはずだ。おそらく常に死と隣り合わせの世界だからこそ、いっそう美しく感じるのだろう。

 プレイヤーである自分自身が上達しレベルアップすることによって、絶対に勝てないと思った強大な敵を打ち倒したときの喜び。その先にある未知の世界に足を踏み入れる興奮。
 この味を知ってしまうと、もう「DARK SOULS」はやめられなくなる。
 
 何十時間かプレイしたが、まだまだ先は長く、強大な敵と絶望は限りなく襲ってくる。
 しかし、ゲームを開始した当初と比べると、自分自身のスキルは格段に上がっている。
 未知の敵に相対した場合であっても、

  ●敵の武器はなにか? どちらの手に持っていて、間合いはどれぐらいか?
  ●敵のパワーはどれぐらいか? 攻撃は盾で受けるべきか、回避すべきか?
  ●通路の広さは? 刺突と斬撃、どちらが有効か?

 などといった情報を総合し判断して戦えるようになる。無意識にそういうことをやっているのに気づくと、ああ熟達したなーと感じる。
 逆に「ヤバい、これは勝てない」という判断も適切にできるので、一時撤退したり、遠くから飛び道具で攻撃したり、慎重に誘き出して攻撃したりといった策を練って戦うこともできる。
 というか、そういったことをすべて全力でやらなければ……「DARK SOULS」の世界では、一歩たりとも前へ進めないのだ。

 いつしかカジュアルなゲームプレイに慣れていた自分にとって、「DARK SOULS」で発見した喜びと楽しさは、ちょっとした衝撃だった。
 正直、誰にでも気軽におすすめできるゲームではないが、少しでも興味をもったらプレイしてみたほうが良いと思う。あまりの挫折と絶望の多さに後悔するかもしれないが、それを乗り越える喜びと楽しさをずっと知らずにいるよりはましだろう。

 あと完全な余談とネタばれだけど、とある場所で出会う女神様はものすごくEROい。そこへ行き着くまでの苦難も相まって、個人的ゲーム史上屈指の極限的なERO要素を感じた。
 その神々しさすら感じさせるエロスにより、近年の森里螢一のごとくいっさいの性欲を吸い取られ解脱の域に達するかと思ったほどだ。
 この女神様を拝むためだけでも、プレイする価値はある。


 ちなみに前作「Demon's Souls」は未プレイなのだが、特に支障や問題は感じない。これはこれでもっと早く遊んでおけばよかったと思うので、「DARK SOULS」クリア後に改めてきちんと遊ぼうと思う。
関連記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://randamhexa.blog5.fc2.com/tb.php/444-88d17802
この記事へのトラックバック


RECENT ENTRY